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県警生活経済課と川崎署などは7日、貸金業法違反(無登録営業)と出資法違反(超高金利の受領)の疑いで、「ワイルド」「メトロ」などの名称でヤミ金融を営んでいた東京都港区、会社役員の男(29)、川崎市高津区末長、無職の男(29)、同、無職の男(27)ら7容疑者を逮捕した。
逮捕容疑は、会社役員の男の容疑者らは都知事の登録を受けずに、2009年6月ごろから10年9月ごろにかけ、県内の会社員男性(48)ら6人に計144万円を貸し付け、法定利息の25〜85倍の利息を受け取った、としている。
同課によると、ワイルドは「090金融」と呼ばれるヤミ金融。入手した名簿などからダイレクトメールや電話で勧誘し、05年1月から昨年9月ごろまで全国で1132人(延べ3152人)に約1億円を貸し付け、約2億5千万円の返済金を受け取っていたという。
実質的な経営者とみられる会社役員の男の容疑者は「関係ない」と容疑を否認、ほか6人は認めているという。
愛媛県西条署は1日、他人に譲り渡す目的で銀行に預金口座を開設したとして、西条市野々市、パート配達員、松本雅俊容疑者(61)を詐欺の疑いで逮捕した。
同署によると、松本容疑者が譲り渡した口座には約100回、少なくとも数百万円規模の入金が確認されており、ヤミ金組織が使用していた、とみている。
同署によると、松本容疑者は容疑を認めているという。
譲り渡された口座がヤミ金の振り込み先に使用され、被害者が発生していたことから、同署などが捜査していた。
ヤミ金業を営んだとして奈良県警生活環境課と高田署は31日、御所市東松本の自称貸金業、沢井美佐子容疑者(75)を貸金業法違反(無登録営業)の疑いで逮捕した。
逮捕容疑は、知事の登録を受けずに自宅で貸金業を営み、昨年4月9日と10月13日、今年2月16日の計3回にわたり、県内在住の同じ女性に対して現金計56万円を貸し付けたとされ、沢井容疑者は「間違いありません」と容疑を認めているという。
県警は31日朝から沢井容疑者の自宅を家宅捜索し、貸し借りの実態を示すメモなどを押収。被害者は10人以上いるとみられる。
同署で裏付けを進めるとともに、出資法違反(超高金利)容疑でも追及する。
宮城県東部の40代の男性は何度か携帯電話にヤミ金業者から「借りませんか」と勧誘を受け、つい借りてしまった。
自宅は半壊し、勤務先も営業を休止。生活資金が底をつき始めていたところで、1万5000円を借りてしまったという。その後も携帯電話に別のヤミ金業者から次々と電話がかかってきて、数社から計7万5000円を借りた。
1週間後に最初の業者から「倍にして返せ」「被災地でも生きている限り取り立てる」と返済を催促する電話が何度もかかってきたという。
近所にも「借金払わせろ」と電話がくるようになり、弁護士に交渉を依頼した。
ヤミ金業者が被災者に貸す背景について、仙台市の弁護士は「義援金などで回収できると考えているのではないか」とみる。
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